イベントも終わり、一段落ついたところで、執務室の模様替えをしました。
模様替えを手伝ってくれたのは、電ちゃんと不知火ちゃんです。
イベントの報酬で、本部から特注家具職人利用権をもらいました。
本部の画面から、好きな家具を選ぶと、即日鎮守府に配達されるらしいです。
片付けの終わっていない部屋で、本部のカタログページを見ながら悩む提督。
あれです。片付け途中に、昔のジャンプとか出てくるとつい最後まで読んじゃうやつ。
提督「…うーん、悩む。何作ってもらおうか…」
不知火「…司令、まだ片付けが終了してませんが。」
提督「いやー、どうせなら、この模様替えのときに色々家具を持ってきてもらえば、一石二鳥かなーと思って。
ちょっと一緒に見てくんないかなー。電もほらー」
電「はい!いっしょに見るのです!!」
不知火「…」
珍しく不知火の反論はない。一応、提督の言葉にも理があると思ったのか、一緒にカタログを見出す不知火。
電は提督の前に入り込み、画面に釘付けである。
提督「ちょっ、電、画面見えないんだけど…」
電「はわわわ、ごめんなさい…なのです。」
すこし頭をかがめる電。前に入るなと思ったが、密着してるからまあいいか。
あれ、不知火さん、なんか豚を見るような目で見るのはヤメて。これは不可抗力なのです。なのです。
不知火「司令、こちらはいかがでしょう。」
不知火が伸ばした指先に表示されていたのは「金剛の紅茶セット」であった。
提督「金剛の紅茶セットか…今回復活したやつだな。金剛も欲しがってたし。。。」
雷「これがいいのです!!」
雷は目を輝かせながら画面に釘付け。再び、雷の頭に視界を奪われる。
提督「うん、買おう!不知火も雷もこれでお茶しよう。金剛に美味しい紅茶入れてもらって。」
電「やった!なのです。」
マウスに乗っている指に力を込める提督。
クリック音と同時に、執務室のドアを叩く音がした。
配達「ちわーっす。本部からお届け物でーす。」
速い。本部の輸送部隊は一体どうなっているのか。
Amazonより速い。速さが足りてる。intel入ってる。
不知火「…机はここに置いてください。あと、梱包は持ち帰ってください。」
テキパキと指示を出す不知火。ついでに、残りの家具も移動させてもらいました。
以前はどこか殺風景。
後ろの掛け軸も見切れていて、センスのかけらも感じられない。
執務室というより、執務小屋だったこの室内が…
なんということでしょう!
英国の気品あふれるティーセット。
艦娘とのティータイムも楽しいものになるでしょう。
壁には一周年をお祝いする掛け軸。
艦娘たちの士気もいっそう高まります。
雷「すごい、なのです!!」
不知火「…まあまあね。」
いやー、喜んでもらったようで何より。
雷「はわわ!」
雷はカーペットの下に挟まっていた本を拾っていた。
それを見た提督の顔つきが変わる。まずい、あれは極秘文書だ。
すぐさま体を翻し、本に手を伸ばす。
提督の動きは迅速だった。その手が本に届く刹那…
提督のそれより早く、不知火が本を手にした。
不知火「…」
雷「えっちなのは、ダメ、なのです!」
本は、他の提督からもらった大破画像集であった。
弱点が丸わかりなので、極秘文書扱いである。
あれー、カーペットの下じゃなくって、自室のベッドの下にしとくんだった。
提督「いやいやー、これね。あれだから。えっちなやつじゃないから。電ちゃんね。ちゃんとどこが大破したかよく調べて、弱いところを探さないと。弱点は次の近代化改装の参考にってね…」
不知火「…」
提督「あれ、不知火さん?なんか狩るもののような目で見るのはヤメて。これは不可抗力なのです。なのです。」
不知火「沈め。」