オネギはもうお断りなのです!

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< 英語>
海外軍司令「2番艦、全砲門、開け!撃っーーー!

海外軍司令の号令とともに、2番艦の砲門が火を噴く。

空気を切り裂いたその砲弾は、一斉に電に向かっていた。

霧島「敵弾、電を捕捉。着弾まで、29, 28, 27…..」

霧島が状況を分析し、艦隊のメンバーにインカムで伝える。

木曾「電、向かってるぞ、回避しろ。」
電「了解なのです!」

飛龍ちゃんお待ちしておりました!えー?司令はポークなんですか?

待ちに待った飛龍ちゃんが、我が部隊にも着任しましたー!
2-5 S勝利で艦装をドロップ。
早速、艦装兵訓練所に連絡して、艦娘を着任させました。

提督「ささ、そこに立って、着任の写真取るから。」
飛龍「は、はい…」
提督「青葉ちゃん、頼むぞー!えーと、星のキラキラがちょうど顔のとこに来る感じで。あ、飛龍ちゃん、表情固いよー。あと、着任の抱負も一緒によろしくね。」
飛龍「…え?わ、分かりました。」
青葉「では、笑顔、いただきまーす。」

カシャッ!

飛龍 着任

豆鉄砲でも回避しないと大破するよー。ま、いっか。

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木曾を旗艦とした、電、北上、金剛は、演習のポイントへ向かって航行していた。

金剛「Oh!私のティータイムが…提督にはあとで、絶対に埋め合わせしてもらいマース…」

ぶつぶつと文句をいいながら進む金剛。そのインカムに、通信が入った。

「お姉様、聞こえますか?」

航行中は風を切るため、インカムの音声も聞き取りにくい。
金剛は、右手でインカムを押さえながら返答した。

金剛「OK、聞こえマース。その声は…」

改造は最後まで気を抜くな

ヒトヨンヒトマル。ここは、鎮守府内にある霊力術式展開所。

霊力術式展開所は、開発、建造、艦装の改造など、妖精の力を借りた霊力術式を実行するために造られた場所である。
内部はかなり広く、400畳ほどの広さで、下は土で固めてある。

すぐ隣にある資材倉庫からは、屋根付きの廊下でつながっており、術式実行時に必要な資材が運搬しやすいように設計されている。

展開所には、すでに改造に必要な資材が運び込まれており、あとは主役を待つだけだ。
本日は、鈴谷を改に改造するのが目的である。

提督「しっかし、遅いなー鈴谷。」
青葉「そーですねー。まだ見えませんねぇー。」

提督と共に鈴谷を待っているのは、青葉。
改造は、艦娘たちにとって晴れの舞台であり、鎮守府内の報道を担当している青葉が同行するのが常であった。

鈴谷「チーッス、提督。」
提督「チーッスじゃないでしょ。とっくに時間すぎてるんだけど。」

予定開始時刻を10分以上遅れて、鈴谷が姿をあらわした。
青葉は、やっと到着した主役に食いつくように、カメラのシャッターを何度も切った。

鈴谷「熊野と一緒に準備してだんだよねー。」
鈴谷「なんか髪型きまんなくってさー。」
鈴谷「おー、青葉じゃん。」
鈴谷「ここ見てよ。きまってるでしょー。」
. . . . .
. . .
.

長い、遅れてきたのに話が長い。

提督「と、とにかく、時間おしてるから。さっさと始めるよ。」

話を遮られた鈴谷は、プクッと頬をふくらませ、不満そうな顔を浮かべてる。
長くなりそうなので、提督はすぐさま術式展開の準備に入った。

提督「鈴谷、あの円の中央に立って。」
鈴谷「了解ぃーす。さてさて、改造しちゃいましょぉー。」

土で固められた地面には、大きな円が描かれており、周囲には術式用の文字で、構築式が記述されていた。
大きな円の中には、円を2分するようにさらに2つの円が描かれている。片方には、改造に必要な資材、そしてもう片方に鈴谷が立っていた。

そして、大円を4人の妖精が取り囲む。
その円の淵に、提督が足を進め、妖精4人と提督は、大円の周りに等間隔に立った。

提督「鈴谷の改造術式を開始する。」

提督が霊力を展開しながら、構築式を唱える。
妖精もそれぞれ霊力を解放し、構築式を唱え始めた。

円の内部が強い光で包まれ始める。

鈴谷「んっ…あっ…」

鈴谷が声を漏らす。聞くところによると、霊力術式は心地がよいらしい。

霊力を展開し続ける提督と妖精。さらに強くなる光。
鈴谷の艦装が、ゆっくりと変化しだす。

鈴谷「んっっ…」

目がくらむほどに強くなったあと、資材とともに光は消えた。
円の中には、新しい艦装を身につけた鈴谷が立っていた。

鈴谷「あ..んっ…」
提督「ふぅー。改造術式完了。どうだ、鈴谷。問題ないか?」
鈴谷「ほぉー、強くなってるじゃん。」

新しい艦装に鈴谷も満足そうである。
青葉は舐めるようにレンズを向け、シャッターを切った。

提督は、すぐに新しい艦装のチェックを始めた。

提督「うーん、20.3cm連装砲と21号対空電探、そして瑞雲か。結構いいね。とりあえず、空いているスロットには、予備の20.3cm連装砲をつけておこう。」

提督は手元にあった20.3cm連装砲を鈴谷に付ける。

艦装の付け替えは、艦装と霊力を融合させるため、直接艦装者の体に触れ、霊力をゆっくりと込めながら作業する必要がある。

しかし、端から見ていると体をまさぐっているように見えるかもしれない。

鈴谷「鈴谷の甲板ニーソ、そんなに触んないでって、もー!」
提督「いや、わざとじゃないって。艦装を入れ替えてるだけだから。しょ、しょうがないでしょ。」
鈴谷「なーんか、手つきがあれなんだよね。提督ってさー。」

いや、どう見ても、まさぐっているようにしか見えない。

カシャッカシャッ!

勢いよく、シャッター音が空を切る。
その瞬間、提督は我に返った。

…しまった、今日は青葉がいたんだった。

提督「あっ、青葉ちゃん?報道は、正確に。事実を伝えないとね…」
青葉「そーですねー。」
提督「あれだ、そう、今、装備換装してたんだよね…」
青葉「...そーですねー。よく見えますねぇ。

青葉は、カメラのサブウインドウを見つめていた。
ニヤニヤしながら、画像を確認している。

提督「まって、青葉ちゃん…」
青葉「それでは青葉、”正確”な記事の作成に入りまーす。」

青葉は、一瞬にして提督の目の前から消え去った。

とりあえず…明日は休もう…

穏やかな海なのにだれも助けてくれない

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ヒトサンゴーマル。風一つない、穏やかな海。
空からは、午後の日差しが降り注ぎ、平和な海そのものであった。

その海には、80,000tクラスの巨大な空母、そして8,000tクラスの駆逐艦が3隻、隊列をなして展開していた。
巨大な空母は、まるで自走する一つの島である。
比類なきスケール、存在感。その姿は、見る者を圧倒する。

提督「あー、もう。なんでこうなっちゃたかなー…」

提督は、不満そうな顔をしながらブツブツと話す。
対深海棲艦部隊への、海外一般の海軍部隊からの視察。ただそれだけだったはずなのに。