艦隊戦力向上計画書すぐ書き直します

マルナナヨンマル。執務室の窓からは、清々しい朝日が降り注ぎ、一日の始まりを伝える。
外からは、小鳥のさえずりが聞こえる。今日もいい朝だ。

コンコン

執務室の扉を、優しく叩く音が聞こえる。

提督「どうぞ。」
霧島「司令、おはようございます。」

扉を開けたのは、霧島だった。
室内に一歩足を進め、右手でしっかりとし敬礼をする。

霧島「で、夏の作戦に向けた艦隊戦力向上計画書、できました?」
提督「お、おう、出来てるよ…」
霧島「さすが司令。夏の作戦まで時間がないですからね。まずは拝見させて頂きます!」

霧島は、提督から渡された計画書を、真剣な面持ちで読み始めた。

1枚、2枚、霧島が目を光らせながら、計画書の隅々までチェックを始める。

ちょっと達成はきつそうだが、目標というのは簡単すぎてもいけないし、実現不可能でもダメだ。

能力を最大限使って、出来るギリギリの少し上。
その閾値を見極めた目標。それに基づいた良い計画というのは、真剣に取り組めば、自分の、そして艦隊の力を一つ上に引き上げることができる。

霧島「…司令。ゴミ箱はどこですか?」
提督「へ?」
霧島「書き直し。あと、とりあえず泊地20周。」
提督「え?ちょ、ちょっと、まって…」

提督は、霧島から計画書を奪い、内容の確認をする。

計画書は15ページ目から「だるい…」の文字が踊っている。
なんだ、こりゃ…

昨日の秘書監は加古。
確か、昨日は夜中まで、計画について話し合っていて…

. . . . .
. . .
.

提督「…というように、綾波を改二にすると。これで、だいたい計画は決まったな。」
加古「そーだねー。だめ…だるい…」
提督「まあ、あとはまとめるだけだ。議事は記録してただろ。」
加古「あー、マジで死ぬー。終わったら死ぬほど寝かせてー。」
提督「ああ、明日は好きなだけ寝ていいぞ。じゃあ、加古ちゃんは12ページ目からここまでまとめといて。」
加古「りょうかい…起きてる!起きてるよお!」

. . . . .
. . .
.

提督「か、加古ー!!!
霧島「…」
提督「霧島ちゃん、これは、あれだ、書こうと思ッテンダー..」

こわい。霧島の目が、氷のように冷たい。

提督「…書き直します。」
霧島「2時間後に伺います。出来てなかったら…わかってますよね?」
提督「わ、分かった。だから、指を鳴らすな…」

霧島のサブミッション、あれは王者の技だ。絶対に発動させてはダメ。
あれだけは受けたくない…

. . . . .
. . .
.

2時間後。

霧島のチェックが再び入る。

霧島「…よくできました!」
提督「ふー。」
霧島「でも、計画は達成させてこそです。状況を常にフィードバックし、目標を達成できるようサポートします!」
提督「よろしくたのむ。」
霧島「あと、達成できなかったら…わかってますよね?」
提督「わ、分かってます。だから、指と肩を鳴らさないで…」

霧島のサブミッションだけは勘弁。頑張ります。

霧島「では、計画書の概要を本部にFAXしておきますね。」

艦隊戦力向上計画書(抄)

本書について
本書は、艦隊戦力向上計画書の抜粋である。
計画の詳細は、別途送付する本編を参照されたし。

目的
夏に予定されているAL/MI作戦において、作戦を完遂させるために必要な艦隊の能力を獲得するため。

概要
– 改二計画 –
各艦種より2隻を選抜し、改二まで練度を向上させる。
なお、空母系は本作戦において特に重要であることが見込まれるため、4隻を改二にする。

[空母] 飛龍(40)、千歳(38)、千代田(37)、龍驤(50)
[戦艦] 金剛(53)、霧島(55)
[重巡] 羽黒(34)、衣笠(36)
[雷巡] 大井(38)、北上(39)
[航巡] 利根(51)、筑摩(49)
[軽巡] 川内(28)、五十鈴(43)
[駆逐] 綾波(11)、夕立(39)

※ 括弧内は現在の練度
※ 潜水艦は除く
※ 航巡は重巡から改二で艦種を変更

– 備蓄 –
各資材 50,000
高速修復材 300

– 開発 –
流星改 5 (1)
烈風 5 (1)

※ 括弧内は現在の個数

– 期限 –
AL/MI作戦前日

以上

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コメント(2)

  1. [空母] 飛龍(74) 千歳(58) 千代田(48) 龍驤(22)
    [戦艦] 金剛(76) 霧島(75)
    [重巡] 羽黒(68) 衣笠(27)
    [雷巡] 大井(94) 北上(94)
    [航巡] 利根(64) 筑摩(4)
    [軽巡] 川内(60) 五十鈴(50)
    [駆逐] 綾波(12) 夕立(64)

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